「完了できない…」その本当の理由、知っていますか?
「やろうと思ってたのに、気づいたら今日もできなかった」
そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
本を読もうと決めたのに読まずに一日が終わる。
やろうと思っていたタスクが、また翌日に先送りになる。
自分を責めたくなるような、そんな瞬間。
でも、そこで自分のことを「意志が弱いからだ」とか「やっぱり私はダメなんだ」と、責めてしまうのはちょっと待ってください。
実は、「完了できない本当の理由」は、もっとシンプルで優しいものです。
それは──
「最初の一発が出ていないだけ」なんです。
1. なぜ“最初の一歩”が重くなるのか?
私たちは「ちゃんとやらなきゃ」「失敗できない」と思うときほど、動けなくなってしまいます。
頭の中で、完璧なイメージや理想像が膨らみすぎてしまい、
「この状態で始めていいの?」と不安になってしまうのです。
たとえるなら、
真っ白なスケッチブックを前に「うまく描かなきゃ」と構えすぎて、
最初の一筆がなかなか引けないようなもの。
そうしているうちに、時間だけが過ぎ、
「またできなかった」という結果だけが残ってしまう。
でもそれは、能力の問題ではありません。
ただ、“動き出すスイッチ”が押せていないだけなのです。
2. 最初の一発が、すべてを動かし始める
面白いことに、どんなに腰が重くても、
**「とりあえず一発目」**を出すことで、脳は少しずつ動き始めます。
なぜなら、私たちの脳は、**“未完了のものを完了したがる性質”**を持っているから。
一度手をつけたことは、「続きが気になる」「終わらせたい」と無意識に思ってしまうんです。
たとえば…
- メモ帳に1行だけ打ち込む
- ファイルの名前をつけるだけ
- フォルダだけ作る
- 紙に「やることリスト」を1つだけ書く
これだけでも、脳は「始まった」と認識し、続きを進めようとします。
「最初の一歩」は、完成させるための作業ではありません。
**流れを作るための“点火スイッチ”**なのです。
3. 一発目を終えると、「修正モード」に切り替わる
さらに興味深いのは、一発目を出したあとは、
“完了”ではなく“修正”のフェーズに入るということ。
つまり、「ゼロから作る」のではなく、
「すでにあるものを整える」作業に切り替わります。
人間は、何もないところから何かを生み出すのが苦手ですが、
“すでにあるもの”をちょっと良くするのは得意です。
たとえば、白紙の状態で記事を書くのは大変でも、
すでに一行ある文章を直すのはそこまで抵抗がないですよね。
この**“直すだけ”の安心感**が、次の行動へのハードルをぐっと下げてくれます。
4. 小さく区切ると、勝手に進み出す
「最初の一発」と言っても、
大きな作業をいきなり完了させようとする必要はありません。
むしろ、小さく、もっと小さく、細かく分けることが大切です。
たとえば…
- タイトルだけ考える
- 一言メモを残す
- 「これは今日やること」と紙に書く
- ブラウザのタブを開いておく
たったそれだけでもいいんです。
この“小さな完了体験”が積み重なると、
「どうせ無理だ」と思っていたものが、「意外とできるかも」に変わっていきます。
行動のきっかけは、小さければ小さいほど続けやすく、
自然と「もう少しだけやってみようかな」という気持ちが生まれます。
5. 「まず一発」がもたらす3つの変化
一発目のアクションが生み出す効果は、思っている以上に大きいです。
① 不安が減る
ゼロの状態は見えないから不安。でも1つ動くと、先が見えるようになる。
② 達成感がわく
「何かをやった」という事実が、脳に小さな成功体験として刻まれる。
③ 継続がラクになる
一度動けば、そのままの勢いで2歩目、3歩目が出しやすくなる。
この“慣性”が、自然な流れを生み出してくれるのです。
6. 最後に──必要なのは、才能ではなく「流れの設計」
「なかなか物事を完了できない」
それはあなたの中に欠けているものがあるからではありません。
むしろ、“流れを作る設計”がちょっとズレていただけ。
まずは完璧を求めず、「最初の一発」だけに集中する。
そして、出てきたものは「直して整えていけばいい」
この感覚で動き出すと、不思議なほどスムーズに進むようになります。
まとめ:完璧じゃなくていい、まず“一発目”を
完璧じゃなくていい。
ちゃんとしてなくてもいい。
必要なのは、“始めた”という事実。
その一発目が出た瞬間から、あなたの中の止まっていた流れが再び動き始めます。
あなたが「進めない理由」は、きっと才能や気合ではありません。
流れの起点を見つけられていないだけ。
だから今日、今この瞬間、
小さくてもいいので「一発目」、出してみませんか?


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